農業用ビニールハウスのビニール止め資材に、「パッカー」とい部品があります。
鉄の丸パイプにビニールを一緒に挟み、ビニールを固定する資材です。
似た商品がたくさんありますが
それぞれ用途別に作られていたり、適した場所があったりとしますので
パッカーの取り付け方のコツ、取外し方のコツ、を紹介し
最後に、3種類のパッカー商品を紹介したいと思います。
パッカーとは
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0845.jpg)
パッカーはパイプにビニール、フィルム、防虫ネットなどを一緒に挟み込み
固定する資材です。
上の写真の黄緑色の商品です。
パッカーの取り付け方
下の写真のように片側から徐々にはめ込んでいきます。
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0846-225x300.jpg)
片側をはめ込んだ状態が 仮止め となり、まだ簡単に外れます。
仮止めを何カ所かして、パッカーの位置、固定する資材の張り具合が良さそうであれば
パッカーを完全に取り付ける。
という作業順にすると綺麗に取付できます。
パッカー1個1個を最初から完全に取り付けてしまうと
位置調整で取り外す際、面倒なうえ固定する資材を痛める可能性があります。
取り付け方のコツ
取り付け方のコツを 2つ 紹介します。
1つは パッカーを暖めることです。
パッカーはプラスチック素材のため、寒い場所に置いておくと固くなり
取り付けが難しくなります。
そのため屋内に保管するか、急ぎであれば温風をあてたり、お湯につけると
取り付けがやりやすくなります。
「冬場などの寒い季節に、一晩外に置いてあったパッカーを、翌朝取り付け作業に使う」
こういった場合に起こりやすいです。
2つ目は こだわりすぎないことです。
えらそうにすみません。。
パッカーは一度取り付けると外すのが大変です。
また、外す際は固定資材を痛めてしまう可能性があります。
仮止め状態でも、外すと固定資材を痛めてしまうことがありますので
位置決め、張り具合にこだわって何度も外して付けてを繰り返すと
破ける可能性があります。
取外し方と 取外しのコツ
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2023/06/IMG_5802-300x400.jpg)
取外しの際は写真の 黄色い〇 を付けたあたりから両手で
パッカーを広げるイメージで引っ張ります。
とれる際に勢いよく飛ぶことがありますので
顔などにあたらないよう注意が必要です。
取外し方のコツを 2つ 紹介します。
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0847-225x300.jpg)
1つは、パッカーと固定資材の間に紐を一緒に挟むことです。
パッカーを外す際は紐を引っ張るだけで取り外すことができます。
目立ちにくいので見た目も良いです。
写真で使用している黒い紐は、「マイカセン」という農業用ビニールハウスで使われる商品です。
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0848-225x300.jpg)
2つ目は、パッカーと固定資材の間にビニールを一緒に挟むことです。
見た目は目立ちますが、パッカー取外しの際
固定している資材を痛めにくいです。
実際は肥料袋などを丁度いい大きさに切って使ったります。
使わないシーズンは畳んでしまっておく場合はおすすめです。
専用の取り外し工具もあります。
工具を使うと固定している資材は痛むことが多いです。
解体や作業効率をとにかく上げたい場合におすすめです。
パッカーの選び方
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0843.jpg)
普通のパッカーと巻き上げに適したパッカーがあります。
ビニールハウスは、ハウス内の温度上昇を抑えるために
鉄パイプにビニールを巻き付けて開口部をつくる「巻上換気」という仕組みがあります。
巻上換気は、巻き付ける鉄パイプにパッカーを使用しビニールを固定します。
巻上換気用にパッカーを選ぶ場合は スムーズに回るパッカーを選びます。
3種類のパッカー紹介
3種類のパッカーを紹介させていただきます。
- 株式会社マルフジ マルフジパッカー
早川企画株式会社ジュラコンクリップ- 渡辺パイプ株式会社 プロパッカー
記載した寸法はおおよそになります。
農業資材は仕様変更が多々ありますので参考程度にお願いします。
マルフジパッカー
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0837.jpg)
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0838.jpg)
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0834.jpg)
パイプサイズ(mm) | 長さ(mm) | 口幅(mm) |
19用 | 146 | 10 |
22用 | 146 | 11.3 |
25用 | 147 | 14.3 |
ステンレスのバネを内側に埋め込むことで、把握力を向上させています。
粘りのあるやわらかさがあり、しっかり押さえます。
口幅の両端が膨らんでいるので
掴みやすく、素手で取り外すことができます。
スタンダードなパッカーです。
巻き上げには適しません。
ジュラコンクリップ
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0841.jpg)
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0842.jpg)
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0836.jpg)
パイプサイズ(mm) | 長さ(mm) | 口幅(mm) |
19用 | 130 | 12 |
22用 | 129 | 13.4 |
口幅に膨らみがないため巻き上げに適しています。
外すのが大変です。
プロパッカー
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0839.jpg)
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0840.jpg)
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_0835.jpg)
パイプサイズ(mm) | 長さ(mm) | 口幅(mm) |
19用 | 141 | 10.9 |
22用 | 141 | 12.4 |
25用 | 141 | 14.4 |
外側にあるステンレスのバネと、内側に施した凹凸の加工により
把握力を向上させています。
巻上用ですが、普通のパッカーとしても使えます。
まとめ
![](https://temoblog.com/wp-content/uploads/2019/08/wakaremichi_man.png)
農業ビニールハウス資材のパッカーを紹介させていただきました。
パッカーはパイプにビニール、フィルム、防虫ネットなどを一緒に挟み込み固定する部品です。
取り付け方は、固定する資材全体を 仮止め してから取り付けていきます。
取り付け方と外し方のコツを各2つずつ紹介しました。
取り外す際は顔に飛んでこないよう注意が必要です。
選び方は、巻上用で使うか使わないかが1つの判断方法になります。
参考として、3つの商品を紹介しました。
個人的にはその他のメーカーもそこまで差がないと思いますので、お求めやすいものでいいのかなと思います。
ご覧いただきありがとうございました!